MTGの小説とか漫画とか
2008年8月24日コメント (6) ゼレペルデェンさんのところで話題になってた小説「セロファン・フラワー」を読んでみた。いやー面白かった。こういうダーティな部分をにおわせるMTG小説もいいね。マミヤとか全部読んだわけじゃないけど結構好きだったなぁ。NACが昔ぎゃざで連載してた小説ももう一回読み直したい。つか五輪の書はムック化してんのになぜこれはないんだ。
さて、じゃあマジックの漫画の話。俺が知る限り、マジックを題材にした漫画といえば、初期の『デュエルマスターズ』、『デュエルファイター刃』、そして名作『スターライト・マナバーン』がある。しかしマジックの小説や漫画というのは結構少ない気がするし、初心者にはわかりやすく、そして上級者でも納得がいくような白熱したデュエルシーンを描ききった漫画というのはないように感じる。『刃』の初期は結構惜しかった気がするけど。なぜだろうか。
NAC曰く、麻雀のような運が絡んだゲームを漫画にするのは難しいらしい。というのも、運が絡んだ中で、なおかつ主人公だったりライバルには、他を凌駕する実力みたいなのを描写しなければならないからだとか。マジックも然り。特にマジックは使えるカードが膨大という要因も大きい。そこを漫画家さんは考えて描いているのだ。(まぁ麻雀漫画ってたいていイカサマがあるんだけどさ)
例を挙げよう。もっともよくあるケースが「主人公がトップデッキをして逆転勝利をする」という場面。どのように描写がされているか。たとえばDMではコロコロで連載されていたというだけあって、割とやりたい放題。「俺はデッキを信じてる!」みたいなこと言うと右手が光ってあらふしぎ、引きたいカードが降ってくる。そして祝勝利。間違っても土地が降ってきたりはしません。あと事故りません。
これが『刃』の世界になるともう少しうまく説明されている。漫画に登場する機械、「プレインズウォーカー」での適性が高ければ高いほど引きがよくなる、という設定。これもけっこうめちゃくちゃだけど、設定としては悪くないと思うし、事実この適性が物語終盤で重要な伏線に・・・・なったような。終盤はほとんど能力バトルだったけどな。あと、引きたいときに引きたいカードが引けるのがデフォのキャラもいた。おまけにこの『刃』ではライバルもいきなり1ターンキルかますとか余裕でやっちゃうし。そういった見せ方でそれぞれの漫画は主要キャラとその他大勢の差別化を図ったんだと思う。
まぁトップデッキに関していえば、やっぱり難しいと思う。使えるカードの種類も関係してくるし。フォーマットの問題もあるしね。なにせDMも刃も月刊誌での連載だったので、3ヶ月連載したら環境が変わっているわけで。その辺を意識してか、どちらの作品もある程度フォーマットを変えながらやっていた。たとえばDMではハイランダーやバンガードまでやっていた。結局そのすぐあとでご存知本物のDMを使用していくわけだけど。
遊戯王ならばジャンプで連載していたこともあって、比較的すんなりと「俺はデッキを信じて(ry」からトップデッキまでの流れが可能である。しかも作者が考えたオリジナルカードまで出せる。まぁこれはこれでいいんじゃないですかね。
これらのことを踏まえて考えると、マジックの小説や漫画を描くなら、物語の内容よりも物語の中でマジックをどう見せるかが重要になってくるような気がする。冒頭に取り上げた「セロファン・フラワー」なんかは、マジックをしているシーンがあまり詳細に描かれているわけではないが、それでも十分に面白い。マジックをほとんど知らなくても楽しめるレベルだと思う。書き手の方がとてつもなく文才があるのはもちろんだが、おそらく、マジックで対決することがメインの物語ではなく、僕やおねえさんや友人のヒューマンドラマがメインになっている話だからではないだろうか。マジックはそれを彩る背景のようなものでしかないのである。それでいてマジックの魅力もしっかり描ききっている辺り、脱帽です。
見せ方といえば、『カイジ』なんかもある。ちょっとしたゲームにちょっとしたルール(あと大金)。そこに人間臭さがただよう登場人物たちを投入すると、多くの人間が嵌る漫画が出来上がる、と。福本作品はオリジナルのギャンブルに目が行きがちだけれども、その中に描かれた心理描写や人間の本質みたいなのが独特かつ鋭くて面白い。絵はかなり好き嫌い分かれそうではあるけどね。『天』はいい作品です。
さて、いい加減まとめよう。何が言いたいかっていうと、マジックの小説だったり漫画だったりってのはほんとに少ないし自分で描くのも上述した点がいろいろあって難しい。けれども、こういったものを読むこと、あるいは自分で描くことが、自分の中のマジックと向き合う姿勢についていろいろ考えさせてくれるんじゃないだろうか、っていうこと。『セロファン・フラワー』はすごい面白いんでぜひぜひいろんな方に読んでほしいと思う。
http://www.d3.dion.ne.jp/~hikaru_s/nvs/ruins.html
↑のサイトさまで見られます。ゼレペルデェンさん、菊四さん、ありがとうございます。
ほかにもこれ面白いよ!ってなマジック小説とかあったら誰か教えてくだせぇ。
さて、じゃあマジックの漫画の話。俺が知る限り、マジックを題材にした漫画といえば、初期の『デュエルマスターズ』、『デュエルファイター刃』、そして名作『スターライト・マナバーン』がある。しかしマジックの小説や漫画というのは結構少ない気がするし、初心者にはわかりやすく、そして上級者でも納得がいくような白熱したデュエルシーンを描ききった漫画というのはないように感じる。『刃』の初期は結構惜しかった気がするけど。なぜだろうか。
NAC曰く、麻雀のような運が絡んだゲームを漫画にするのは難しいらしい。というのも、運が絡んだ中で、なおかつ主人公だったりライバルには、他を凌駕する実力みたいなのを描写しなければならないからだとか。マジックも然り。特にマジックは使えるカードが膨大という要因も大きい。そこを漫画家さんは考えて描いているのだ。(まぁ麻雀漫画ってたいていイカサマがあるんだけどさ)
例を挙げよう。もっともよくあるケースが「主人公がトップデッキをして逆転勝利をする」という場面。どのように描写がされているか。たとえばDMではコロコロで連載されていたというだけあって、割とやりたい放題。「俺はデッキを信じてる!」みたいなこと言うと右手が光ってあらふしぎ、引きたいカードが降ってくる。そして祝勝利。間違っても土地が降ってきたりはしません。あと事故りません。
これが『刃』の世界になるともう少しうまく説明されている。漫画に登場する機械、「プレインズウォーカー」での適性が高ければ高いほど引きがよくなる、という設定。これもけっこうめちゃくちゃだけど、設定としては悪くないと思うし、事実この適性が物語終盤で重要な伏線に・・・・なったような。終盤はほとんど能力バトルだったけどな。あと、引きたいときに引きたいカードが引けるのがデフォのキャラもいた。おまけにこの『刃』ではライバルもいきなり1ターンキルかますとか余裕でやっちゃうし。そういった見せ方でそれぞれの漫画は主要キャラとその他大勢の差別化を図ったんだと思う。
まぁトップデッキに関していえば、やっぱり難しいと思う。使えるカードの種類も関係してくるし。フォーマットの問題もあるしね。なにせDMも刃も月刊誌での連載だったので、3ヶ月連載したら環境が変わっているわけで。その辺を意識してか、どちらの作品もある程度フォーマットを変えながらやっていた。たとえばDMではハイランダーやバンガードまでやっていた。結局そのすぐあとでご存知本物のDMを使用していくわけだけど。
遊戯王ならばジャンプで連載していたこともあって、比較的すんなりと「俺はデッキを信じて(ry」からトップデッキまでの流れが可能である。しかも作者が考えたオリジナルカードまで出せる。まぁこれはこれでいいんじゃないですかね。
これらのことを踏まえて考えると、マジックの小説や漫画を描くなら、物語の内容よりも物語の中でマジックをどう見せるかが重要になってくるような気がする。冒頭に取り上げた「セロファン・フラワー」なんかは、マジックをしているシーンがあまり詳細に描かれているわけではないが、それでも十分に面白い。マジックをほとんど知らなくても楽しめるレベルだと思う。書き手の方がとてつもなく文才があるのはもちろんだが、おそらく、マジックで対決することがメインの物語ではなく、僕やおねえさんや友人のヒューマンドラマがメインになっている話だからではないだろうか。マジックはそれを彩る背景のようなものでしかないのである。それでいてマジックの魅力もしっかり描ききっている辺り、脱帽です。
見せ方といえば、『カイジ』なんかもある。ちょっとしたゲームにちょっとしたルール(あと大金)。そこに人間臭さがただよう登場人物たちを投入すると、多くの人間が嵌る漫画が出来上がる、と。福本作品はオリジナルのギャンブルに目が行きがちだけれども、その中に描かれた心理描写や人間の本質みたいなのが独特かつ鋭くて面白い。絵はかなり好き嫌い分かれそうではあるけどね。『天』はいい作品です。
さて、いい加減まとめよう。何が言いたいかっていうと、マジックの小説だったり漫画だったりってのはほんとに少ないし自分で描くのも上述した点がいろいろあって難しい。けれども、こういったものを読むこと、あるいは自分で描くことが、自分の中のマジックと向き合う姿勢についていろいろ考えさせてくれるんじゃないだろうか、っていうこと。『セロファン・フラワー』はすごい面白いんでぜひぜひいろんな方に読んでほしいと思う。
http://www.d3.dion.ne.jp/~hikaru_s/nvs/ruins.html
↑のサイトさまで見られます。ゼレペルデェンさん、菊四さん、ありがとうございます。
ほかにもこれ面白いよ!ってなマジック小説とかあったら誰か教えてくだせぇ。
コメント
http://books.vipdoor.org/mangaup/viewer.php?no=2578
ポルトガル人のアンナがMTGのプレリに行って来たヨ!
http://books.vipdoor.org/mangaup/viewer.php?no=2672
K8ファイヤーデュエルメン
http://hiki2001.ld.infoseek.co.jp/v3_frame/comic/k8_about.htm
>NAC曰く、麻雀のような運が絡んだゲームを漫画にするのは難しいらしい。
NACが書いてた小説でお馴染み『フィーチャーマッチ』もマジックの勝負よりはそれを取り巻く環境だとかそっちの方がメインでしたしね。
「セロファン・フラワー」を始め、上記のリンクは是非見てみようと思います♪
mishima君>マジックそのもののストーリーも勉強したいところだけどねー。ぜひぜひ読んでみてくれぃ。
http://slpy.blog65.fc2.com/blog-entry-1506.html
漫画「ローゼンメイデン」とのクロスオーバー作品みたいですが、
もしローゼンメイデンが分かるなら試しに読んでみては?
あれ好きだったのにいつのまにかサイト消えててすごい愕然とした覚えがあります。
http://www35.atwiki.jp/anozero/pages/710.html
主人公はウルザで、ウェザーライトから時のらせんまでの世界設定を使ってるようです。
凄い量ですが面白かったですよ。